リハビリの専門性:心臓リハビリって?②

みなさんこんにちは。

乃木坂/赤坂のリハビリ&リラクゼーション からだフィズです。


今日の赤坂はちょっと肌寒い陽気です。

この時季は本当に気温差が激しいですね。

体調を崩さないように気を付けて過ごしてくださいね。


さて、本日はようやく心臓リハビリについての第二弾です。

今回は実際どんなことをするのかについて書いていきたいと思います。


前回の記事の中で、以下の3点のアプローチがあるよ、と書きました。

・トレーニング(筋力アップや有酸素運動など)

・自分の病気と心臓について知る

・生活指導(食事や運動の仕方、薬や禁煙など)


リハビリをした経験がある方はこれを見ると

「普通のリハビリと何が違うんだろう」と思うのではないでしょうか。

そう、その通り。

患者さんによってどこに重点を置くかの違いはありますが、

3点のアプローチがあるのは、ほかのリハビリと変わりありません。


患者さん側が行うことには大きな違いがないのですが、

スタッフ側が行うことに大きな特徴があります。

それは、

頭脳戦

です。


心臓の病気で入院する前は日常生活を送ることができていた方は、

心臓の働きは低下しますが、手足の動きに障害があるわけではありません。

特にお薬での治療やカテーテル治療ですとからだの負担は小さいので、入院後に体力が大きく低下するリスクは比較的少ないと言えます(もちろん個々人の状態によります)。


ということは、

例えば骨折などの手術をされた方が行うような立ち座りや歩く練習をしなくても、

心臓病の方は立ったり歩いたりすることはできるわけです。


心臓の病気がある方にとって問題なのは心臓の働きですから、

「動いても大丈夫なのか、否か」です。

ですから心臓リハビリで重要なのは、

「どのくらいの時間、どの程度の負荷の運動をしてもいいか見極めること」

なんです。


この見極めが「頭脳戦」なんです。


心臓の働きは外からは見えません。

ですから各種データを見ることで心臓の状態を推しはかります。

研修先でも、週末の様子や前日の夜から当日朝にかけての様子をチェックし、

血圧や体温、心電図や血液検査の結果、体重の増減や投薬量、お薬の内容変更などいろんな数字をチェックしていました。

そこで問題がないと判断されれば、患者さんは次のステップに進むことができます。

最初はベッド上にいますが、起き上がり、車いすにのり、トイレまで移動し、自分で室内を歩き、リハビリ室まで歩けるか試し、階段を練習し、有酸素運動を始め・・・

といったように徐々に動く範囲を広げ、運動量を増やしていきます。

次のステップに進むか否か、その判断をするためにスタッフはリハビリ前の状態とリハビリ中の様子を総合的に見て論理的に判断しているわけです。


これがICUやCCUなどと呼ばれる集中治療室になると、読みとる数値の量も格段に多くなり、さらに頭脳戦が展開されています。


こうした数字をもとに各患者さんの心臓がどれくらいの運動に耐えられるか判断し、リハビリ内容を決めています。

退院するときにもどのくらいの活動ができるかの目安が伝えられますので、

これをもとにして自分で運動を続け、再発を予防していくことになります。





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